No.47 ストレスによる睡眠リズムの乱れ

我々の日常生活のリズムの中でも睡眠は基本です。人間の脳の視床下部には、「夜は眠り、朝になれば目が覚める」といった睡眠や活動、生理機能(自律神経・代謝機能・内分泌機能など)のリズムを司る「生体リズム」(体内時計という言葉はよく耳にします)を持っています。睡眠は、その日に消耗した体力や精神を休ませることができ、翌日からすっきりした気分で日常生活を送るためには欠かすことはできません。

しかし、長時間労働などで仕事の緊張感や興奮状態が夜まで続いたり、悩みや心配事などの精神的ストレスがあると、自律神経のバランスが崩れ(夜になっても交感神経が活発に働く)、なかなか眠りに入ることができない「入眠障害」、睡眠の途中で何回も目が覚める「中途覚醒」、朝早くから目が覚めてそれ以降眠れなくなる「早朝覚醒」、睡眠時間は十分なのによく眠った気がしない「熟眠障害」などの不眠の症状を起こします。

また、不眠の症状が「明日、仕事なのに眠れない」「どうにかして早く寝ないといけない」などの不安や焦りにつながり、新たなストレスとなり、さらに眠れなくなってしまうといった悪循環に陥ってしまいます。こうした睡眠リズムの乱れが続くようになると、食事も不規則になり、心身に不調をもたらします。

不眠の症状が一時的なものでなく、1ヶ月以上続いていたり、日常生活に支障をきたしているような状態は「不眠症」の疑いがあるため、精神科や心療内科、不眠外来などを受診することが大切です。

我々の生活の中では、ストレスはどうしても感じないわけにはいきませんが、うまく発散できるような気持ちの切り替えも大切なことですね。自律神経の調節にはマッサージもとても効果があるといわれています。是非試されてみてはいかがでしょうか。

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