No.59 胃腸の不調は脳へ作用

最近は若い人にも多い「過敏性腸症候群」。いわゆる腸の知覚過敏ですが、過敏性腸症候群の人の中には、うつ症状やさまざまな不定愁訴が現れることがあります。

うつ状態は、脳がストレスを受けており、自律神経の失調を引き起こすので、肩こりや頭痛などの症状を伴ったりします。また、生理不順、月経困難症の女性は、一般的に胃腸の働きが悪いため、便秘や頭痛を訴えたりします。

このような症状は、自律神経のバランスが崩れたり、ストレスによって血行が悪くなることが関係していますが、まず胃腸を整えることが必要になってきます。胃腸の調子がよくなると、それだけで、生理不順や月経困難症が軽くなる場合もあるようです。

また、過敏性腸症候群の人がストレスを受けたとき、大腸運動の変化が脳波の変化と関係することが明らかになっています。このように、胃腸がストレスを受けると、脳で不快な経験として知覚し、その脳での反応が消化管理機能を悪化させるという悪循環を招きます。こうした脳と胃腸の関係は「脳腸相関」と呼ばれています。

やっかいなストレスはうまく解消していきたいものです。

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